この秋、透明感を仕込むなら
「暗めのオリーブベージュ」
夏の紫外線を浴びた髪、なんだか赤っぽく見えていませんか。
秋は、明るさを足すより「濁りを引く」カラーが似合う季節です。
そんな今、Endearing銀座のスタイリストがいちばん推しているのが暗めトーンのオリーブベージュ。黄色味を見せず、落ち着いた深さの奥に透明感が透ける色です。
スタイリストがオリーブベージュを推す理由
「暗くしたいけど、重たく見えるのは嫌なんです」
この相談、本当によくあります。
暗いトーンで透明感を出す。一見、矛盾しているようですよね。
でも、実はここがオリーブベージュの得意分野なんです。
明るさではなく、色の「濁り」を取り除く。それだけで、暗いトーンでも光を通すような軽さが生まれます。
そして、その濁りの正体は、日本人の髪がもともと持っている赤みと黄味です。
なぜ日本人の髪は染めると
黄色やオレンジに転ぶのか
日本人の髪には、黒褐色の「ユーメラニン」が多く含まれています。
もうひとつ、赤〜黄色系の「フェオメラニン」も潜んでいます。
カラー剤のアルカリと過酸化水素は、この色素を分解して髪を明るくします。
ところが、分解されやすいのはユーメラニンのほう。フェオメラニンは壊れにくく、髪の中に残りやすいんです。
だから、ブリーチなしで明るくすると赤〜オレンジが現れます。さらに明るくすると、今度は黄色が顔を出す。
これが、いわゆる「アンダートーン」です。
多くの方が経験する「染めて2週間でオレンジっぽくなった」の原因は、ほぼこれ。
入れた色が抜けて、地のアンダートーンが表に出てきてしまうんですね。
オリーブ×ベージュの組み合わせが
「濁らない透明感」を生む仕組み
色相環では、赤の反対側に緑があります。
反対の色同士を重ねると、お互いの彩度が打ち消されて無彩色に近づきます。これが「補色」の関係です。
オリーブは、黄色に少量の青を加えた緑みのカラー。つまり赤みとオレンジみを、内側から中和してくれる色なんです。
ただ、オリーブだけで仕上げると少し問題があります。
緑みが強く出すぎて、光によっては「くすんだカーキ」に見えてしまう。肌の血色まで奪ってしまうこともあるんです。
そこでベージュの出番です。
ベージュは彩度をぐっと抑えた、やわらかな暖色。オリーブの硬さをほどいて、肌なじみのいいニュアンスに整えてくれます。
| 色の要素 | 髪の中での役割 | 多すぎると… |
|---|---|---|
| オリーブ(黄+青) | 赤み・オレンジみを補色で中和する | カーキっぽく、くすんで見える |
| ベージュ | 柔らかさと肌なじみを足す | 黄色寄りに転び、透明感が薄れる |
| アッシュ(青) | 残った黄味を抑え、褪色を先回りする | 青黒く沈み、重たい印象に |
| トーン(明度) | 7〜8レベル前後で深さを残す | 上げすぎると黄味が出やすくなる |
Endearing銀座では、この4つを髪の履歴ごとに微調整しています。
たとえば、前回のカラーで赤みが残っている毛先には、オリーブの比率を少し上げる。
逆に、黄味が出やすい細い髪なら、アッシュ寄りのピグメントを仕込みます。
ここで大事なのが「先回りの色素設計」という考え方です。
青系の染料は分子が小さく、髪から最初に抜けていきます。つまり、時間とともに黄色が浮いてくるのは避けられません。
だからこそ、初めから少しだけ寒色を多めに入れておく。そうすると、褪色の途中でもオレンジや黄色が主張しにくくなるんです。
ちなみに、髪の履歴別のアンダートーンと配合方針については、以前の「オリーブベージュ×透明感カラー」の記事でも詳しくお話ししています。あわせて読んでいただくと、より理解が深まると思います。
写真で見る、光によって表情が変わる
オリーブベージュ
今回の写真は、同じ方を2つの角度から撮ったものです。
左の写真は、店内の白い照明の下。根元から中間は、ほとんど黒に近い深いオリーブブラウンに見えます。
毛先にかけて、グレーがかったカーキベージュへすっと明るさが移っていく。黄色の気配は、どこにもありません。
右の写真は、少し角度を変えて光を受けたカットです。
同じ髪なのに、表面にはやわらかなベージュのぬくもりがふわっと浮かんでいます。
でも、オレンジには転ばない。ここがオリーブの補色効果が効いている証拠なんです。
もうひとつ注目してほしいのが、ツヤの出方。
頭の丸みに沿って、縦にまっすぐ光のラインが走っていますよね。赤みや黄味の濁りがないぶん、光が素直に反射して「透けるようなツヤ」に見えるんです。
シルエットは、胸下まであるロングに軽いレイヤーを入れています。
毛先には、ゆるく外へ流れる巻き。動きのある毛先ほど明度差が見えやすくなり、暗めでものっぺりしない立体感につながっています。
「重く見えないのに、ちゃんと落ち着く」
オリーブベージュの魅力
- 暗めのトーンなのに、重さより「軽やかな深み」を感じる
- 落ち着いて見えるのに、地味にはならない
- 室内ではシックに、陽の光ではやわらかく見える
- 黄色味がないから、どんな服にも品よくなじむ
- 褪色してもオレンジが出にくく、色の変化がきれい
こんな方におすすめです
- 職場の規定があり、暗めのトーンしか選べない方
- 染めるとすぐ赤っぽく、オレンジっぽくなってしまう方
- ブリーチはしたくないけれど、透明感はほしい方
- アッシュだと青黒く沈んでしまった経験がある方
- 黄味の出たパサついた見た目を卒業したい方
実際のお客様の声
客室乗務員・25歳のケース
先日ご来店されたのは、国際線の客室乗務員をされている25歳の方。
「会社の規定で明るさに上限があるんです。でも、真っ黒だと顔が暗く見えて…」というご相談でした。
さらに、フライトで機内の乾燥や移動先の紫外線にさらされることが多い。そのため、前回のカラーは1か月ほどで毛先がオレンジっぽく退色していたそうです。
「規定の範囲で、それでも抜け感がほしいんですよね」と、少し困った顔でおっしゃっていたのが印象的でした。
そこで、根元〜中間は規定内の暗めトーンにしぼり、深いオリーブブラウンに設定しました。
毛先には、残っていたオレンジみを打ち消すため、オリーブの比率を少し高めに調整。仕上げにベージュでやわらかさを足しています。
仕上がりを鏡でご覧になって、「暗いのに、なんか軽い!」と笑ってくださいました。
その後のご来店では「1か月経っても黄色くならなくて、制服にもなじむんです」と嬉しいご報告も。規定と、おしゃれしたい気持ち。そのどちらもあきらめなくていいんです。
ファッション・シーン別の相性
| シーン | オリーブベージュの見え方 | 相性のいい装い |
|---|---|---|
| オフィス | 暗めトーンで清潔感と信頼感 | グレー、ネイビー、白シャツ |
| 休日 | 陽の光でベージュのやわらかさが際立つ | ニット、デニム、ブラウン系 |
| モード | くすみ感が洗練された空気をつくる | 黒、カーキ、シルバーアクセ |
| 秋冬の装い | 深みが季節の素材感とリンクする | ウール、スエード、ボルドー小物 |
写真のお客様が着ているようなグレーのニットとも、とても相性がいいんです。
黄味のない髪色は、寒色の服とも暖色の服とも喧嘩しません。クローゼットを選ばない髪色、と言ってもいいかもしれません。
まとめ
明るさを足すより、濁りを引く秋へ
透明感は、明るさだけで決まるものではありません。
赤みと黄味をていねいに引き算し、オリーブとベージュのバランスを整える。そうすることで、暗めのトーンでも光を通すような髪色がつくれます。
Endearing銀座では、髪の履歴や退色の傾向まで伺ったうえで、その方だけの配合を組み立てています。
また、ダメージを抑えたグレードの薬剤を使っているので、繰り返し染める方にも安心していただけます。
「どうせまたオレンジになる」と思っている方にこそ、一度試してほしい色です。
鏡を見るたびに、ちょっと嬉しくなる。そんな秋の髪色を、一緒につくりませんか。
ご予約の際に「オリーブベージュの記事を見た」とお伝えいただくと、カウンセリングがスムーズです。
Endearing 【エンディアリング】
住所:東京都中央区銀座4丁目10−14
Acn銀座4ビルディング 5階
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